ニュース

志村けんさん | 代役立てず

志村けんさんの代役立てず

NHK連続テレビ小説「エール」(月~土曜午前8時)の第25回「愛の狂騒曲」が1日、放送され、新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなった志村けんさん(享年70)演じる日本を代表する作曲家の小山田耕三が初登場した。

裕一の活躍が自分の地位を脅かすのではないかと恐れている

口ひげをはやし、丸メガネをかけたいでたち。同作のHPには「主演の窪田正孝演じる裕一のたぐいまれな作曲の才能に気づき、コロンブスレコードに専属作曲家として推薦するが、一方で、裕一の活躍が自分の地位を脅かすのではないかと恐れている」と紹介されている。

第25回は、三郎(唐沢寿明)から届いた電報を読んだ裕一(窪田正孝)や音(二階堂ふみ)たちは、三郎が無事福島の家族を説得できたと理解して、安堵(あんど)する。そして、いよいよ鶴亀(古舘伊知郎)からの持ち込み企画で行うことになった豊橋のホールでの演奏会の当日を迎える。これまで準備を進めてきた2人は、緊張しながらもそれぞれの音楽を披露する。演奏会のことは新聞でも取り上げられ、それを読んでいたのは意外な人物。それが、小山田だった。

志村さん演じる小山田役に代役を立てることはなく

志村さんは昨年12月から収録に計4回参加し、直近では3月6日の収録に参加した。同局関係者によると、志村さん演じる小山田役に代役を立てることはなく、演出やナレーションなどでカバーするという。

志村けん「ついつい何かしたくなっちゃう」

志村さんは、ドラマ初出演の感想について、「コントとドラマでそんなに大きな違いはないんだけど…、笑わせなくていいよね。コントは自分たちで考えて、ここはこうでと、ストーリー全部わかっているから、あまり台本読まないんだけど、ドラマは脚本、演出があっての芝居だし、間違うと、みんなに迷惑かけちゃうから、役柄になってセリフをどう言おうかとか、家で台本読んだりしていますよ。だけど、いざ撮影になるとセリフとんじゃうの(笑い)」と話していたという。

志村さん演じるのは、日本を代表する作曲家の小山田耕三役。そのため、緊張感あるシーンが多く、志村さんはカットごとに監督に演技を確認し、話し合いながら撮影に臨んでいたという。

重厚感ある芝居だが、志村さんは「でも、ついつい何かしたくなっちゃう」と語っていた。

こんなこともやりますよってところを見てもらえれば、うれしいね

また、志村さんは視聴者に注目してもらいたいことに「僕の出ているシーンは、困ったことにあまり笑いがないんですよ。俺、譜面も読めないのに、役柄はみんなが憧れる作曲家で、ちょっと、意地悪っぽいところもある。いつもの志村けんらしくない、こんなこともやりますよってところを見てもらえれば、うれしいね」と述べていたという。

この日、ドラマの冒頭には、「志村けんさんは3月にお亡くなりになりました。謹んで哀悼を表します」とのテロップが流れた。