無人島脱出のヤラセが判明
港にあばれる君が現れた。送迎車から降りたあばれる君は服で顔を覆い、周囲を警戒しながら素早く船に乗りこんだ。左手にはいつも番組で使用している青いリュックサックが下げられていた。
10分後、船には救命ボートが乗せられ、カメラスタッフが乗りこみすぐに出港。あばれる君はその日、港に帰ってこなかった。
あばれる君本人は浜に寝転び、スタッフだけが作業する
取材班は港を離れ、A島から程近い対岸のあるエリアから、脱出用のイカダを組み立てるあばれる君の姿を確認した。2022年1月3日に放送された『冒険少年』の特番では、愛用のナイフを失ったものの、知恵を駆使しながら釘を加工し製作した「釘ナイフ」を使って、一人イカダ作りにとりかかっていたあばれる君だが、実際は複数のスタッフがイカダの作成を手伝っていた。
午前11時、A島の海岸いっぱいに竹が並べられ、5~6人のスタッフが黙々とイカダを製作しはじめた。あばれる君もイカダづくりに参加していたが、暑さのためだろうか、ときにはゴロンと浜に寝転び、スタッフだけが作業する時間もあった。
イカダには、スタッフが乗船し、船で牽引
「新たな伝説の始まりでーい。進む進む、船が進む君!!」
声高らかに、オールを漕ぐあばれる君のイカダには、スタッフが乗船し、イカダの前を進む船からしっかりとロープが張られている。そのロープに牽引されて、あばれる君の乗ったイカダはグングンと進んでいった。
途中、船がイカダに近づき、スタッフがロープをはずすと、撮影がはじまった。
あばれる君は「どっこいしょー♪」と掛け声を節に乗せオールを漕ぐこともあったが、15分ほどで力尽きたようだ。その後、船が再びイカダに近づくと、あばれる君はスタッフの差し伸べた手につかまり、イカダを降り、船に乗り込んだ。そして、コートをまとい暖をとったのである。
「南国の奄美とはいえ11月末です。日中こそ暖かいですが、日が落ちればいっきに冷え込む。この日は北風が随分と吹いており水温も低く、タンクトップで海を渡るのはさすがに無謀だったのでは」(地元住民)
イカダは船に牽引されながら有人島近くにたどり着いた
主を失った無人のイカダは船に牽引されながら北上。18時ごろにはゴールとみられる有人島近くにたどり着き、撮影は再開された。日が完全に落ちてしまい詳しい様子は確認できなかったが、あばれる君は再びイカダに乗り、無事ゴールする瞬間の撮影が行われたようだ。
1月3日に放送された番組ではイカダに乗ってゴールにたどり着いたあばれる君が「2022年1発目帰って参りました」とキメ顔で敬礼していた。放送では、あたかもあばれる君がA島からゴールまで一人でイカダを漕いで辿り着いたかのように編集されていた。