ウィル・スミスの主演男優賞を取り消す方向へ
W・スミスさんの懲戒手続き開始=会員資格停止や除名も―米アカデミー
米アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーが、授賞式のプレゼンターを平手打ちした俳優ウィル・スミスさんの懲戒手続きを始めたことが30日、明らかになった。
4月18日に理事会が予定されており、会員資格の停止や除名などの重い処分が下される可能性もある。
ジェイダさんは脱毛症に苦しんで髪をそった経緯がある。スミスさんは28日に謝罪し、ロックさん側も地元警察に告訴しない意向。ただ、アカデミーは行動規範違反に当たるとみており、スミスさんが初めて受賞した主演男優賞を取り消す可能性も取り沙汰されている。
アカデミー賞主催者「いかなる形態の暴力も容認しません」
アカデミー賞を主催するアメリカの映画芸術科学アカデミーは「いかなる形態の暴力も容認しません」とのコメントを発表。
経緯
第94回米アカデミー賞授賞式では、主演男優賞を受賞した俳優・ウィル・スミスが、脱毛症を患っている妻の女優・ジェイダ・ピンケット・スミスを侮辱する発言をしたとして、プレゼンターを務めるコメディアン、クリス・ロックに平手打ちを見舞い、騒動になっていた。
27日のアカデミー賞授賞式で、俳優のウィル・スミスさんが舞台に上り、コメディアンのクリス・ロックさんの顔をたたく一幕があった。2人はその後もやり合ったが、米国ではテレビ中継が一時期止まる騒ぎとなった。
ロックさんはドキュメンタリー部門の受賞者を発表している最中に、スミスさんの妻を指して「G・I・ジェーンの続編を楽しみにしている」という発言をした。スミスさんの妻の短髪をジョークにしたとみられるが、直後にスミスさんが客席から舞台に上り、ロックさんの顔をたたいた。米国での放送はその直後に止まったが、米メディアによると、スミスさんは席に戻った後も放送禁止用語を使いながらロックさんに向かって「妻の名前を口にするな」と怒鳴った。スミスさんの妻は、脱毛症であることを公表している。