1億円見せびらかし殺人
東京都青梅市成木の民家で住人の無職、小川和男さん(67)が頭を殴られて殺害された事件で、敷地内にある母屋と隣接した建物から現金が入ったジュラルミンケースが見つかったことが20日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁青梅署捜査本部は犯人がこうした現金を狙って事件を起こした可能性があるとみているが、現場の状況からこの建物には立ち入らずに逃走したとみられる。
捜査関係者によると、小川さんが以前生活していた建物の2階から3個のジュラルミンケースが見つかり、うち1個には帯封付きの現金の束が敷き詰められていた。ケースは底上げされていたほか、現金の束に同じ大きさの紙片が混じるなどしており、捜査本部は今後、正確な金額の把握を進める。これまでに現場から持ち去られた金品などは確認されていない。
小川さんは近隣住民や知人に対して、多額の現金を所有していると説明。「1億円が入っている」として現金入りのジュラルミンケースを見せたこともあったとされる。
3日後頭をカチ割られ殺される
14日未明、東京・青梅市の住宅で頭を強く殴られたような痕がある67歳の男性が倒れているのが見つかり、その後、死亡しました。警視庁は殺人事件として捜査を始めました。
午前2時前、青梅市成木の住宅から「寝ていて起きたら音がしたので、見たら男が逃げていった」と住民の男性とみられる声で110番通報がありました。
警察官が駆け付けたところ、室内のダイニングキッチンで男性が血を流して倒れていて、頭には強く殴られたような痕があったということです。
警視庁によりますと、男性はこの家に1人で住む67歳の無職・小川和男さんで、病院に運ばれましたが死亡が確認されました。通報したのは小川さん本人とみられます。
「同窓会に1億円を持ってきて、みんなに見せた」(小川さんの知人)
現場の玄関のガラスは割られていたということで、警視庁は殺人事件として特別捜査本部を設置し、捜査しています。
知人によると、小川さんは、多額の現金を持っていることで有名だったという。
近所の人は「『1億円のアタッシェケース』見せてもらったことあるんですけど、誰もが知っているんですよね」、「(同窓会に)警備の人をつけて、お金を持ってきて見せた。それが『1億円』あると。『言わなきゃいいのにね』、『危ないね』と言っていた」などと話した。