ホテルに預けた造形物を勝手に開封し捨てられる
宿泊先のホテルに荷物を預け、出かけて戻ってきたら、荷物がない。どこにあるか聞いたら「ゴミだと思った」と言われた――。ツイッターユーザーの30代男性は2019年10月16日、J-CASTニュースの取材にそう明かし、あまりにも不可解な出来事に「許せない」と憤る。
「1か月かけて製作した作品が、勝手にゴミ捨て場に移動させられていたのです。作品は壊れ、修復を余儀なくされました。ホテルには謝罪と賠償を求めたいです」
■1か月かけて作り上げたガレージキットが…
今回被害に遭ったツイッターユーザー・スズキしんや(@suzuki_predat)さんの話を総合すると、顛末は次のようになる。
名古屋から東京に来たスズキさんは9月6日午前、都内の宿泊先ホテルに荷物を預けて出かけた。折り畳み式キャリーカートの上にダンボール箱を乗せ、動かないようにテープで張り付けていた。
夜、ホテルに戻ってくると、カートはあるがダンボールがない。テープもはがされている。ホテルの社長に聞くと、開けて中を見たらゴミだと思ったので捨てた、などと言われた。
ダンボールに入れていたのは、スズキさんが依頼を受けて塗装や仕上げをしたガレージキット(組み立て式の模型)の完成品だ。ホテルのゴミ捨て場に置かれており、バラバラに壊れていた。1か月間、毎日3~4時間かけて製作した物で、東京の展示会に出展した後、依頼者に引き渡す予定だった。
この時、抗議に対応したのは社長だったが、ゴミだと思って捨てたという以上の説明は得られなかった。話が通じないと思っていたところ、やってきた社長夫人が申し訳なさそうに「できるだけスズキさんの意向に沿って進めたい気持ちはある」旨を話した。スズキさんは賠償を求め、ホテル側と連絡を取り合っていくことになった。
「人が作る物だから(壊れてもまた)作れるでしょう」
だが、話はなかなか前進しなかった。スズキさんはホテルとの会話の記録を、録音データとして残している。9月28日の電話では、スズキさんが「ホテルの人に(自分の荷物を)ゴミとして捨てられるというのは、ちょっと想像できないです」と伝えたところ、社長は「あなたの大事な物だってことが一言入ってないわけですよ。そんな大事な物、『部屋に置いてください』とか何か言ってくれればいいじゃないですか」としている。別の日には「人が作る物だから(壊れてもまた)作れるでしょう」とスズキさんに話している。
スズキさんは10月5日の電話でも「荷物タグが貼ってあった荷物を勝手に開けて、ゴミだと思って捨てるというのがどうしても分からない」と説明を求めた。この時会話した夫人は「お客様のダンボールはゴミだったんだよ、と言う人もいます」「私もやる時ありますから。『中を見ちゃおうかな』って。あります。失礼ですけど」と説明していた。スズキさんが「荷物にくっつけている場合でも、ゴミだと思えば、少なくとも中身を確認することはあるし、場合によっては捨てることもあり得るのですか?」と聞くと、「あります」と答えていた。
スズキさんはガレージキットの材料費や製作費などの領収証・資料を整理し、金額をまとめ、内容証明でホテルに請求書を送付している。9月21日付でホテルに届いたことが確認できた。しかし、請求書の内容は無視される形となっている。スズキさんは振込での支払いを求めていたが、ホテルから後日「箱を開けたことに対する謝罪金を払わせてもらいたい」として、3万円の現金書留が送られてきた。請求書の額も大幅に下回っていた。納得できないスズキさんは受け取らなかった。
ホテル柳橋 オーナーとのやりとり
チェックイン前に預けた荷物が無断で開封され、捨てられた件ですが全て公表することにしました。警察 弁護士に相談しましたが、破損させた立証ができないため賠償を問うことが難しいのです
ホテル柳橋の今井明男社長が捨てた本人ですが事件後の態度が許せない。勲章持ちがなんだ#拡散希望 #ホテル柳橋 pic.twitter.com/j1RXuhW0ya— スズキしんや@ナゴモ 10/19~20 (@suzuki_predat) October 11, 2019
ホテルの名前は「ホテル柳橋」
問題が起こったホテルの名前は「ホテル柳橋」とのこと。
ホテル柳橋のクチコミ・お客さまの声
総合評価:2.43