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新型コロナウイルスでアニメ業界が窮地に

新型コロナウイルスがアニメ業界直撃

新型コロナウイルスの感染拡大が、日本のアニメ業界を直撃している。

近年、テレビアニメの制作本数の増加から海外、特に中国のスタジオに作画などの制作を委託する制作会社が増加。その中、コロナウイルスの影響で中国への物資の送付や人の往来が難しくなり、制作に支障が出ている。

日本のアニメは中国に依存が増していた。制作関係者は「作画などを委託する比重が高まり、半分以上の会社は中国に委託する状況」と説明する。

中国に本社があるアニメ制作会社で働く30代の中国人男性は、作画のベースを紙で作り、航空便で上海に送っていたが、中国政府が国内外の移動、渡航の制限を始めたことで難しくなった。

スタジオを置く江蘇省無錫市は、数日前から上海への素材の発送が可能になり、現地スタッフも30人ほどスタジオに入ることができたが、制作体制は縮小し、日本への完成した作画の戻りも遅く、枚数も少ない。他社では制作が進まず放送できなくなる作品も出てきているという。

18年のテレビアニメの制作タイトル数は332作で制作分数は約1万5000分増の13万808分。制作分数が増える中、日本でも感染拡大が進めば、日本から人や素材を送るのも困難になる。