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ウソの110番通報で警察から逃げるゲームが若者たちに大流行

「スリルが楽しいw」 とウソの110番通報で警察から逃げるゲームが若者たちに大流行

ホラー映画よりスリルがある-。うその110番をして警察官から逃げ回る「ハイパーゲーム」と呼ばれる“いたずら”が、福岡市西区で少年を中心に広まっている。管轄する福岡西署では今年、虚偽とみられる110番が76件(10月末現在)発生し、9月は19件もあった。背景には、スマートフォンの普及やインターネットの動画サイトの影響があるとみられる。署は「悪質な犯罪行為」として取り締まりを強化、逮捕者も相次いでいる。

「スーパーで25歳の女性ともめています」。10月29日午後7時前、同区で110番が入った。パトカー2台に分乗した警察官4人が急行したが、通報者の姿はなし。店員に聞き込みをしても、トラブルは確認できなかった。署は翌30日夜、偽計業務妨害の疑いで、同市早良区の中学3年生(14)を逮捕した。

署は7月にも「爆音のバイクがいる」と虚偽の110番をして自身のミニバイクを追跡させたとして、同じ容疑で福岡県糸島市の無職の男(20)を逮捕した(不起訴処分)。

今月中旬の深夜、福岡市西区の商業施設。友人5、6人と話をしていた男子高校生は「夏にハイパーをやった」と悪びれずに話した。

8月上旬の未明、「ロケット花火を打ち上げて、うるさい人がいる」と仲間と110番した。パトカーが来て隠れたが、警察官に見つかり、署に連れて行かれた。補導され、親に叱られても懲りていないという。

「どんなに怖いホラー映画も実際は目の前に現れないっしょ。警察は110番すれば本当に来るんよ。最近もやった。リアルなスリルがいいっすね」と笑った。